アートの種類とは?作品物や表現方法の種類をそれぞれ詳しく紹介
ひとえにアートといっても、絵画、オブジェ、建造物など様々。表現技法にいたってもアーティストによって多種多様です。そこで今回の記事では、アート作品の種類やアート表現の種類について紹介。アートを知る一つの切り口として、参考にしてみてください。
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目次
アート作品の種類
アートを一言でいうと、「間接的に人や社会に影響を与えるもの」。そのためアートの定義は広く、アート作品には以下のような種類が挙げられます。
- 絵画
- オブジェ
- 建造物
- 音楽
- 映像
- パフォーマンス
同じジャンルのアート作品であってもその特徴はアーティストによって様々。最近ではパソコンやタブレットなどのデジタルツールを利用して制作する「デジタル・アート」が注目を集めており、時代が進むにつれ、様々なアートが誕生しています。
アート表現の種類
同じアート作品の種類であっても、表現技法はアーティストによって異なります。ここではアート表現の種類について紹介します。
1. コンセプチュアル・アート
コンセプチュアル・アートは、1960〜1970年代にかけて世界的に広まった前衛的芸術運動。コンセプチュアル・アートでは技術ではなく、作品のコンセプトやアイデアを重視しています。これまであった「視覚的芸術」を批判し、鑑賞者が作品を通して思考を巡らせる「観念的芸術」がコンセプチュアル・アートの醍醐味です。
コンセプチュアル・アートの起源と言われているマルセル・デュシャンの作品「泉」は既製品の男性便器に制作年度と「R.Mutt」という署名を書いただけの作品。マルセル・デュシャンはこの作品を通して、芸術の概念や評価基準を問いました。
このようにコンセプチュアルアートの作品には思想やメッセージが含まれていることがあり、歴史や社会的背景への批判がアートで表現されます。
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2. ポップ・アート
ポップアートは1950年代半ば頃、アメリカ・イギリスで広まった芸術作品。大衆文化・大量消費をテーマに扱っているポップアートは、商業広告・雑誌・漫画・報道写真などを素材として扱っているのが特徴です。カラフルでポップな作風から、Tシャツやグッズのデザインとして使われることもあります。
代表的なアーティストはアンディ・ウォーホル、ロイ・リキテンスタインなどがいます。
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3. ネオポップ・アート
ネオポップ・アートは、1990年頃に日本で広まった芸術運動です。1980年代のアメリカで起きた芸術的ムーブメント「シミュレーショニズム」から影響を受け誕生しました。
ネオポップ・アートの代表アーティストとして、村上隆や中村政人、奈良美智などが挙げられます。ネオポップは、日本の漫画やアニメといったサブカルチャーをテーマにすることが多いのが特徴です。
4. ミニマル・アート
ミニマルアートは、1960年代に登場した芸術作品。1950年代の抽象表現主義の主観的表現を否定する形で誕生しました。「最小限のアート」を意味するこのアートは形や色を最小限まで削ぎ落とし、究極のシンプルを追求しています。代表的なアーティストにはフランク・ステラ、カール・アンドレが挙げられます。
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5. ポストモダン
ポストモダンとは、「近代(モダン)以後」を意味し、近代以降の哲学・芸術・文学・建築などで展開された思想運動のことを指します。コンセプチュアル・アートやポップアートもポストモダンに含まれます。
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6. インスタレーション
インスタレーションは、1970年代頃に登場した芸術作品。絵画や彫刻など既存の表現に囚われないこのアートは場所や空間全体を作品として表現します。光や音、匂いなど鑑賞者の五感に働きかけるため、アートを見るだけでなく、体験できるのが大きな特徴です。
日本だとteamLab(チームラボ)が有名です。映像やプロダクトなどデジタル技術を駆使した空間芸術は鑑賞者を圧巻させます。
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7. サウンド・アート
サウンド・アートは1980年代に広がった芸術作品。音を使った技法を特徴とするこのアートは、視覚だけではない聴覚による芸術の可能性を見出しました。代表的なアーティストとしてジョン・ケージやルイージ・ルッソロが有名です。
8. パフォーマンス・アート
パフォーマンス・アートは1960〜70年代に広まった芸術運動。アーティスト自身がアートの一部となってアートを体現します。
パフォーマンスアートは、
- 時間
- 場所
- パフォーマー
- 観客
という4つの要素が揃ってはじめてアートとして成立します。場所も美術館やギャラリー、路上など様々。観客においても見るだけでなく、パフォーマーに参加や手助けを頼まれるなどして、パフォーマンスに巻き込まれることもあります。
9. リレーショナル・アート
リレーショナル・アートは1990年代後半より広まった芸術作品。作品の内容よりも関係性を重要視しているのが特徴。作品の制作過程で生じる周囲との接触関係のほうに重点を置いています。
1990年代の後半、フランスの美術評論家であるニコラ・ブリオーの著作「関係性の美学」によって提唱。また、彼が企画を担当した国際展「トラフィック」展で用いたことにより、その考え方が広く浸透するようになりました。
10. フォト・ペインティング
フォト・ペインティングはドイツの画家ゲルハルト・リヒターによって生み出された作品集。精密に模写した写真のイメージを絶妙にぼかしているのが特徴です。代表的な作品として「机」「エマ」などがあります。
11. アクション・ペインティング
アクション・ペインティングは、第2次世界大戦後の1940年代後半以降アメリカで広まった絵画様式です。顔料を垂らしたり、飛び散らせたり、汚しつけたりするように作品を完成させる作品過程が特徴です。
絵を描くという行為を重視することから、ジェスチュラル・ペインティング(身振りによる抽象絵画)と呼ばれることもあります。代表的作家としてジャクソン・ポロックや、ウィレム・デ・クーニングなどがいます。
まとめ
今回の記事では今回の記事では、アート作品の種類やアート表現の種類について紹介しました。今回紹介したアートはほんの一部に過ぎず、美術館やギャラリーには多種多様なアートの世界が広がっています。ぜひ美術館やギャラリーに足を運び、アートの世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか?
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