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【知っておきたい】世界の有名絵画10選|日本の名画も合わせてご紹介

【知っておきたい】世界の有名絵画10選|日本の名画も合わせてご紹介

「絵画に興味を持ち始めて、絵画の知識を広げたい」
「有名な絵画ってどんな作品があるの?」

今回の記事ではそんな方のために、世界の有名絵画や日本の名画を紹介します。絵画の知識を広げるための参考として活用ください。

世界の有名絵画10選

ここでは世界の有名絵画を10個ピックアップして紹介します。

1. モナ・リザ|レオナルド・ダ・ヴィンチ

ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチの最高傑作。上半身のみが描かれた女性の肖像画で、「世界でもっとも知られた、もっとも見られた、もっとも書かれた、もっとも歌われた、もっともパロディ作品が作られた美術作品」といわれています。

モナ・リザには「スフマート」という技法が用いられ、輪郭をぼかして色の境界が分からないように柔らかく描かれているのが特徴です。現在はフランスの国有財産として、パリのルーヴル美術館に保管されています。

作者 レオナルド・ダ・ヴィンチ
制作年 1503-1506年

2. ヴィーナスの誕生|サンドロ・ボッティチェリ

イタリアの画家サンドロ・ボッティチェリの代表作。ギリシア神話で語られる、美の神ヴィーナス(アフロディーテ)が成熟した大人の女性として海より誕生し、岸へ運ばれるまでの過程が描かれた作品です。

中央にヴィーナスが貝の上に立ち、画面左側には西風の神ゼピュロスとニンフ、画面右側には季節と時間の神ホーラが描かれています。縦172.5cm、幅278.5cmとキリスト教以外で描かれる作品の中でも、異例のサイズといわれている同作品。作品は現在、ウフィツィ美術館に所蔵されています。

作者 サンドロ・ボッティチェリ
制作年 1486年

3. 真珠の耳飾りの少女|ヨハネス・フェルメール

オランダの画家ヨハネス・フェルメールの代表作の一つ。作品にはフェルメールブルーという鉱石を砕いた高級な絵の具が使われているのが特徴です。青いターバンを巻いた少女がまるでこちらを見て微笑んでいるように感じられます。その微笑みと佇まいから「北のモナリザ」と称されることも。

制作には「カメラオブスキュラ」と呼ばれる現在のカメラのような装置が使用されています。独特な光や遠近感など、光の魔術師と呼ばれたフェルメールのこだわりが見て取れます。

作者 ヨハネス・フェルメール
制作年 1665年

4. ひまわり|フィンセント・ファン・ゴッホ

フィンセント・ファン・ゴッホの代表作。「黄色い家」という共同アトリエに画家たちを招待する際、部屋に飾るため、7点の「ひまわり」を描きました。

5作品目となる「ひまわり」では、生き生きとした15本のひまわりが描かれているのが特徴。同作品は1987年、損保ジャパン日本興亜の会長である後藤康男が58億円で落札し、現在SOMPO美術館に所蔵されています。

作者 フィンセント・ファン・ゴッホ
制作年 1888年

5. 叫び|エドヴァルド・ムンク

ノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクの代表作。作品の人物は叫んでいるのではなく、叫びを聴いて耳をふさぎ怯えている姿が描かれています。難聴や幻覚に悩まされていたムンクの実体験をもとに描かれた作品は、人間が抱く不安を表現しているのが特徴です。

作者 エドヴァルド・ムンク
制作年 1893年

6. 最後の晩餐|レオナルド・ダ・ヴィンチ

「モナリザ」に並ぶレオナルド・ダ・ヴィンチの代表作。キリスト教の新約聖書に登場するイエス・キリストの最後の晩餐をモチーフとした作品です。「12使徒の中の一人が私を裏切る」とキリストが予言した時のシーンが描かれています。

作品には一点透視図法が用いられ、テーブル、天井、床などから直線を引くと、全てイエスの右頬に辿り着きます。この技法によって遠近感が生まれ、部屋の様子を立体的に描くことに成功しています。また、鑑賞者の意識をキリストの顔に向けさせる効果もあります。

作者 レオナルド・ダ・ヴィンチ
制作年 1495-1498年

7. 落穂拾い|ジャン=フランソワ・ミレー

フランスの画家ジャン=フランソワ・ミレーの作品。農村の貧しい人々の姿を描いただけでなく、「旧約聖書」の「ルツ記」に基づいた作品として有名です。

作品を大きく占めるのは刈り入れが終わった後、畑に残った麦の穂を拾い集める3人の貧しい農婦、背景には収穫された穂が馬車の荷台にぎっしり積まれています。対比して描くことで、必死に働く女性たちの厳しい生活環境が強調されています。

作者 ジャン=フランソワ・ミレー
制作年 1857年

8. ゲルニカ|パブロ・ピカソ

スペインの画家パブロ・ピカソの代表作。スペイン内戦時、ドイツ軍の空襲を受けたスペインの首都ゲルニカを題材とした作品。白と黒と灰色のみの一面モノクロームで描かれるこの作品は、逃げ惑う人々や動物、炎などが描かれているのが特徴。戦争の暴力、戦争によって与えられる恐怖や苦しみが表現されています。

発表当初の評価は高くなかったものの、後に反戦や抵抗のシンボルとなりました。

作者 パブロ・ピカソ
制作年 1937年

9. 民衆を導く自由の女神|ウジェーヌ・ドラクロワ

フランスの画家ウジェーヌ・ドラクロワの代表作で、フランス7月革命を題材として描かれた作品です。銃剣つきマスケット銃を左手に、右手にフランス国旗を掲げ民衆を導く、フランスの象徴であるマリアンヌの姿が描かれています。なお、マリアンヌという人物は実在しておらず、自由という概念を擬人化した存在です。

犠牲を出しながらも民衆を率いて前進する勇ましいその姿は、フランス7月革命におけるフランス国民の不屈の精神を想起させます。

作者 ウジェーヌ・ドラクロワ
制作年 1839年

10. バベルの塔|ピーテル・ブリューゲル

オランダの画家ピーテル・ブリューゲルの作品。この作品は「旧約聖書」の「創世記」に登場するバベルの塔が題材です。バベルの塔がどのような形であったかは旧約聖書に記載されていなかったため、ブリューゲルの想像で描かれています。

ブリューゲルのバベルの塔は円形の螺旋階段のような形状が特徴。塔や上空、人々の情景が細かく描かれており、その精密さに圧巻されます。

なお、バベルの塔といわれている作品はもう一つあり、完成後のバベルの塔が描かれています。未完成のバベルの塔は「小バベル」、完成後のバベルの塔は「大バベル」と呼ばれています。

作者 ピーテル・ブリューゲル
制作年 1563年

日本の名画3選

日本にも複数の名画が存在します。ここでは日本の名画を3つ紹介します。

1. 富嶽三十六景|葛飾北斎

浮世絵師、葛飾北斎の代表作。富士山が見える景観を描いた、全46図の版画集です。元々「三十六景」の版画集であったが、当時の江戸で予想以上の反応があったため、追加で10点が追加され、全46点となりました。

富嶽三十六景の中でも有名なのが、「神奈川沖浪裏」。大波、3隻の舟、富士山で構成される当作品。高く激しく荒れ狂う大波、嵐の中でも不動である富士山は静と動、近と遠の対比が鮮明に表現されています。

作者 葛飾北斎
制作年 1831-1834年

2. 東海道五十三次|歌川広重

浮世絵師、歌川広重の代表作。江戸の日本橋、53の宿場、京都の三条大橋の計55点からなる風景画のシリーズ作品です。描かれる景観は場所によって様々で、名所が主体となる絵もあれば、人物が主体となる絵も存在します。

上記の画像は出発点となる江戸・日本橋で描かれた「朝之景」。参勤交代の大名行列が朝早く日本橋を渡り始める様子が描かれています。

作者 歌川広重
制作年 1833-1834年

3. 緑響く|東山魁夷

日本画家の巨匠、東山魁夷の代表作。一頭の白い馬が森の湖畔を歩む姿が描かれているのが特徴。モチーフとなった背景は、長野県にある御射鹿池がもととなっています。吉永小百合が演じるAQUOSのCMでも話題となりました。

作者 東山魁夷
制作年 1982年

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まとめ

今回の記事では世界の有名な絵画について紹介しました。紹介した絵画の中であなたの印象に残った作品はありましたか?今回紹介した有名絵画はほんの一部に過ぎません。多くの作品と触れ合い、あなたにとってお気に入りの作品を探してみてくださいね。

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